特ダネには真実を
会見が終わって、記者達がゾロゾロと帰り始める。



「南能。」


「先輩!」



自分の存在に気付いた秀滝が声をかけた。



「そっちの方が早かったか。」


「はい。デスクいたんで、ついでにあがってきました。」



確認したメールの相手は秀滝で、内容は記者会見に行くというものだった。



「なんだ、迎えにきたのか。」


「羨ましいですかぁ?仕事ばっかで娘さんに愛想尽かされた、び・く・に・さん?」


「な、なんで知って…!」



担当外の場所にいる理由を薇晋 は冷やかそうと思ったのだが。


まさかの情報を知っていた、ニヤリと笑う潮に返り討ちに合う。



「そうなのか?」


「そうなんですよ!」



比較的個人的な情報の為、秀滝は知らなかったらしい。



「なんで、お前が知っている!?どこから………、誰から聞いた!?」


「守・秘・義・務~!情報源は明かせませんよー。まっ、これでも使ってご機嫌取ったらどうですか?」



そう言って薇晋に差し出したのは、千葉県が誇る某テーマパークの招待券だった。



「どういう風の吹き回しだ?何が目的だ?」
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