泣いてないし、泣かないし
櫻子と拓哉くんが付き合いだして、私と仁くんと4人で遊んだり、櫻子と拓哉くん2人でデートしてたり、4人でいる時間が前よりも増えた。

部活でも、前よりも拓哉くんと仁くんと話すようになり、
櫻子にも陸上部への入部を進めたけど運動は無理らしい(笑)
マネジャーも進めてみたんだけど、
「なんで、さくらが拓哉以外のお世話しなきゃなんないの?」
だってさ(笑)

部活でもクラスでもよく、ある質問をされるようになったの。
「ね、梨花と仁くんはつきあってるの?」
と。

いつもお互い
「付き合ってないよ。友達だよ」
と答えている。
実際にそうだからそうしか答えられないのである。

「ねね、梨花もそろそろ好きな人?見つけたら?」
昼休みに櫻子が呆れた表情で聞いてきたら。
「好きって思える人がいないんだもん」

「ね?仁くんは?ダメなの?」

「ダメとかじゃなくて、お互い意識してないじゃん?仁くんも友達としか思ってないだろうし」

「ね、梨花それ本気で言ってるの?
仁くんが梨花のことなんとも思ってないと思ってるの?」

「だってそうでしょ?」

「今までの行動と言動思い出してみな?」

今までの行動と言動?
確かに、仁くんが日に日に大胆な行動をするような気はしてた。
私の飲みかけのジュース飲んだり、
頭さわってきたり、
でも、それは、好きとかじゃないはず。

優子ちゃんの誕生日のあと、プレゼント選びのお礼の初メールがきて以来なんとなく、メールは続いている。
けど、内容はいたって普通の内容で
恋愛意識はお互いないはず。

「さくらは直感で、思ったんだよね、あの控えめな仁くんが梨花のジュース飲んだ時。好きなんだって。直感だけど確かなものを感じたの。」

「ないないない!もうこの話やめ!」

私はこの話題をやめ、別の話をはじめた。
でも、
ほんとは私も気になることがあった、
2人でショッピングセンターに行った日
仁くんは言った
「梨花にだけは誤解されたくない」
頭を離れない。。

でも、私ほんとは。
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