ふちどられたミライの中で【ケータイ小説向上の会企画作品】
それってやっぱさ・・・


「お前も考えてたのか・・・?」


『自殺』なんていうキーワード、他人に対する質問じゃ流石に言いたくない。雰囲気でそれとなく分かってくれればいいと思った。



「はい。大好きなこの場所で。」


案の定彼女は意味を当然ながら理解し、答えた。ただ、その答え方が随分とさっぱりしていた。


まるで、踏ん切りがついた過去の事を話すように・・・・・ってまさか本当なのか?


俺が次の言葉に詰まっていると彼女の方から話し始めた。



「私、心も体もボロボロな時期があったんですよ。今は普通に元気にやってますが、その時は考えました・・・・。そしてある日決意したんです。


睡眠薬、大量に飲むのが一番楽かなと思って。アレコレやって手に入れて。」




懐かしそうに、そして何処か悲しげに彼女は話す。




「けれど、死ぬ!私はこれから死ぬんだ!って思ったら気持ちが全部リセットされちゃったんでしょうか。初心に帰ってここを訪れた時・・・・・私は今まで気付いていたようで気が付かなかったこの場所の美しさを知ったんです。


そうしたらもう、自然と自殺願望は消えてました。」



彼女は一体何を言いたいのだろうか?俺と同じだってのは分かるけど・・・・・。



「それで?それがどうかしたのか?」



一瞬の沈黙。

< 22 / 71 >

この作品をシェア

pagetop