ふちどられたミライの中で【ケータイ小説向上の会企画作品】
普通に


緊張していた自分が馬鹿馬鹿しいったらこの上無かった。




そうだ、奴らはこんなに早く起きてくるなんて有り得ない。トイレにだって面倒臭がって来ないような奴らなのだから。




何故、気が付けなかったのだろうか。ふと、夢の声が脳裏に文字と鳴って浮かび上がった。




『すぐに焦る所は直してね』



ついさっきまで映像を見ていたというのに、肝心なその言葉を発した本人の顔を俺はもう忘れてしまっている。



思い出すことを



拒んでしまっているからなのだろう。



アレは過去の話。今の俺にはもうただの悪夢。




思い出す必要なんて無い。





俺は見つからないようにと部屋まで隠し持っていっていた靴を玄関に置き、そしてそのまま靴を履いた。




静かに



飛び出した。
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