横顔だけじゃ、足りなくて

⇒空いた隣。




気持ちが落ち着かないまま、あれから二週間が経っていた…


あれから連絡はない。


彗くんに会いたくない。



「真彩、何があった?
そろそろ話して?」



学校に着いてすぐ私の様子に気付き話しかけてくれた千加…

すると何も答えず俯き、黙ったままの私の手を引いて走り出した




「千加!?」


「1限目サボるよ!」



サボる!?


えっ!?


訳が分からなく息を切らし走って着いた先は、体育館裏の石段だった。


1限目開始のチャイムが鳴り、数分すると体育館から足音が響いてきた。


それと同時に響く重い音…


バスケットだ…




「ここなら、話しても先生にバレないな」




私と違い、息を切らしていない千加は歯を見せてにっこり笑った。


その笑顔が温かくて…


千加を抱きしめてしまった。




「なになに?
どーした?」




優しく頭を撫でてくれた千加…、




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