横顔だけじゃ、足りなくて


彗へ


初めて私が恋した人が彗で、私は良かったと心から思ってるよ。

私の一方的な感情の中の付き合いは、悲しい半分嬉しかった。

彗の優しさがだんだん悲しくなって、やっぱり私じゃダメだってわかってた。

けど、なかなか諦められなくて…

ちゃんと振られてから目が覚めたんだよね。

彗の隣には、真彩ちゃんがいる。

真彩ちゃんに向けられている笑顔が、本当に素敵で…

二人が幸せならそれで良いって思えたんだ。

好きな人の幸せを願おうって、この時決めたんだよ。

ねえ彗、真彩ちゃんを傷付けちゃダメだよ。

私は大丈夫だから、心配しないで?

真彩ちゃんと仲良く、幸せにね。

ずっと、好きでした。

ありがとう。

そして、ごめんなさい。


和奏



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