横顔だけじゃ、足りなくて




もしも…




「彗くんが食べてくれるなら、料理頑張ってみる…」


『ははっ、大丈夫大丈夫!
ちゃんと有り難く食べるから』


「ほんと?」


『うん!
真彩ちゃんの手料理なら焦げてても、半生でもね』


「ムッ!
そうならないようにします!」




焦げてても、半生でもって…


それは絶対に彗くんには食べさせたくない。


きっとそれは破棄処分か那雲行きかな?笑


なーんて、那雲ごめん。


でも、彗くんが食べてくれるなら頑張れる。


まずはオムライスから。


そしてカレーに肉じゃがとか…




『ごめんごめん、でも気長に待ってるよ』


「絶対、美味しいって言わせる!
あっ、でも不味い時は素直に言ってね?」





優しい彗くんは眉を崩しながら、『美味しい』なんて言いそうだ。


それはそれで困る!




『じゃぁ、辛口感想?』


「いや…それはなしで!」


『ははっ、了解』




辛口感想だなんて…


不味い

不味い

不味い

からの別れ話へ発展してしまいそうだ。


それは必ず阻止しなきゃ!


たくさん料理をお母さんに教わろう。





< 277 / 287 >

この作品をシェア

pagetop