横顔だけじゃ、足りなくて



ファミレスを後にしたのは18時半


もうすっかり辺りは真っ暗な訳で、彗くんと手を繋いでいないと不安になってしまう…


左手でぎゅっと握ってくれている手は冷たい。


本当はポケットにしまいたいけど、やっぱり繋ぎたい思いの方が余裕で勝ってしまう。


横顔にドキドキしながら、顔をふと上げてみつめてみた。


すると『ん?』と首を傾げた彗くん…




「もう少しで着く?」




ドキドキして発したのは、まさに今向かっている目的地であるイルミネーション会場。


私はこの先何回、何百回…

彗くんに見とれて頬を赤く染めるだろうか。




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