横顔だけじゃ、足りなくて



千加の話に飽きたのか、那雲はテーブルに頬杖をついた。



『ほんと、お前一也の事好きだよなー』


「まぁねー♪」



たぶん、千加がイッチーの事を語れば止まらない自信がある。


ぐいぐいいく千加と、控えめで大人しいイッチー

きっと長続きする!


私も柊良先輩と付き合いたい…


だなんて、口が裂けても言えない…


もし、もし付き合えたりしたら…




『真彩、どーかした?』


「いや、別に!?」




那雲に話しかけられ、一気に現実に戻される…


危ない危ない、変な妄想してしまうところだった。


それに先輩と和奏さんの関係も全然知らない私が、関わっていいのかな?


あーもう!

言わなきゃ何も変わらない!


思った事を伝えるんだ!



『真彩、元気出せよな?』


「元気なはずなんだけど!?」


『どこが?
愛想笑いばっかだし』



そう言って那雲は私のメロンソーダを一口飲んだ…










「えぇぇ!?」




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