空よりも高く 海よりも深く
神殿内にある祭壇は一段高くなったところにあり、豊かな葉にたわわになる神木の像が、窓の向こうの光を受けながら人々を見下ろしている。
人々はその像の前に跪き、そしてブーケを捧げていた。
「神の御子であられる惑星王に祝福を」
そう言って一様に手を組む人々に倣い、グリフィノー一家もブーケを捧げた後、跪いて両手を組み、祈りを捧げた。
祈り終えて顔を上げると、ユグドラシェル像の隣に皇家の紋章の垂れ幕と、若き皇とその皇后の姿絵が飾られているのが見えた。
紺色の髪に紫暗色の瞳を持つ美丈夫と、ピンクブロンドの巻き毛に赤い瞳をした美しい少女。これが今代の惑星王と皇后。
「惑星王の神々しさは相変わらずですけれど、お后様も美しい方ですのね」
隣で祈りを捧げていた婦人たちの声が聞こえてくる。
「ほんと、素敵ねえ」
「でもお后様は皇家の方ではないって本当?」
「そうなの、ギルドの出身なのですって」
「えっ、ギルドの?」
「そう、なんでも武術大会で優勝された拳闘士の方なのですって」
「こんなにお美しい方が? へぇ~」
その会話に、ピクリとアリアが反応する。
「ほう、皇后陛下は拳闘士だったのか。皇都の武術大会で優勝ということは、実質世界一強いということだな。……一度手合わせしてみたいものだ」
美しい微笑みを湛える皇后は、まだ少女の面影が残る幼い女性だ。年は16と聞いている。アリアが『セルティアの英雄』という名を拝した頃と同じ。だがこちらは国で一番、向こうは世界で一番。同じ職業だったせいもあるのか、妙なライバル意識が芽生えた。
そんなことを思いながら姿絵を見上げていると、隣にいたランスがクスリと笑みを零した。
「皇后陛下にそんなことを言ったら不敬罪になるよ」
「む、そうかな」
人々はその像の前に跪き、そしてブーケを捧げていた。
「神の御子であられる惑星王に祝福を」
そう言って一様に手を組む人々に倣い、グリフィノー一家もブーケを捧げた後、跪いて両手を組み、祈りを捧げた。
祈り終えて顔を上げると、ユグドラシェル像の隣に皇家の紋章の垂れ幕と、若き皇とその皇后の姿絵が飾られているのが見えた。
紺色の髪に紫暗色の瞳を持つ美丈夫と、ピンクブロンドの巻き毛に赤い瞳をした美しい少女。これが今代の惑星王と皇后。
「惑星王の神々しさは相変わらずですけれど、お后様も美しい方ですのね」
隣で祈りを捧げていた婦人たちの声が聞こえてくる。
「ほんと、素敵ねえ」
「でもお后様は皇家の方ではないって本当?」
「そうなの、ギルドの出身なのですって」
「えっ、ギルドの?」
「そう、なんでも武術大会で優勝された拳闘士の方なのですって」
「こんなにお美しい方が? へぇ~」
その会話に、ピクリとアリアが反応する。
「ほう、皇后陛下は拳闘士だったのか。皇都の武術大会で優勝ということは、実質世界一強いということだな。……一度手合わせしてみたいものだ」
美しい微笑みを湛える皇后は、まだ少女の面影が残る幼い女性だ。年は16と聞いている。アリアが『セルティアの英雄』という名を拝した頃と同じ。だがこちらは国で一番、向こうは世界で一番。同じ職業だったせいもあるのか、妙なライバル意識が芽生えた。
そんなことを思いながら姿絵を見上げていると、隣にいたランスがクスリと笑みを零した。
「皇后陛下にそんなことを言ったら不敬罪になるよ」
「む、そうかな」