目なし女の消えない呪い
その日の放課後、美月と拓也は物理の山中先生に会いにいった。




ベテラン教師の山中先生なら、目なし女について何か知っているかもしれないと思って……。




美月と拓也は、理科室の中で山中先生と向き合った。




「先生に聞きたいことがあるんです。

この学校で、誰かに殺され、この世に恨みを持って死んでいった生徒は、過去にいますか?」




山中先生は、拓也の質問に驚いた顔をして、拓也に言った。




「拓也くん、どうして突然、そんな質問をしてくるんだい?

この世に恨みを持って、死んでいった生徒なんて……」




「先生も知ってますよね。

この学校の三年生が犠牲になった連続殺人。

あの殺人事件は、目なし女という悪霊が起こしたものなんです。

だからオレたちは、一刻も早く、目なし女が何者なのかを調べたい。

目なし女の呪いを解かないとは、この学校の三年生が、次々と殺されていくから」




「呪いだなんて……。

そんな非現実的なことが……」




「先生には信じられないかもしれない。

でも、これは事実です。

だから先生、先生が知っていることをオレたちに教えて下さい」




拓也はそう言って、真剣に山中先生の目を見つめた。
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