目なし女の消えない呪い
【私を探して……】




目なし女のそのメッセージから、目なし女が自分を見つけてもらいたいことは明らかだ。




美月は、なぜ目なし女が悪霊になったのかを思い胸が痛んだ。




〈 目なし女はきっと、理不尽で悪質な殺され方をしたんだわ。

だから今でも恨みを残し、笹原高校の三年生に呪いをかけた。

でも、いったい誰が、その理不尽な殺人をしたのだろう? 〉




美月がそう思ったとき、美月の頭の片隅に、父と母の姿が、ぼんやりと浮かんだ。




〈 きっと私が、目なし女の呪いを解くわ。

私が不幸の連鎖を止めてみせる。

だからそれまで、どんな事件も起きないで! 〉




美月はそんなことを思いながら、拓也と並び、教室へと続く廊下を歩いていた。
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