目なし女の消えない呪い
拓也は家庭用電話の受話器を持ち、笹原高校の三十年前の卒業生に電話をかけた。




美月は拓也のその様子を見ながら、目なし女の手がかりがつかめることを願った。




しかし、美月の期待とは裏腹に、最初の電話から得られる情報は何もなかった。




「チクショー、空振りかよ!」




「拓也、あきらめちゃダメよ。

これだけたくさんの卒業生がいれば、必ず誰かは火傷で赤くただれた顔の女子生徒を知っているわ」




「そうだな、美月。

とにかく電話をかけまくってやる。

数さえこなせば、いつかは当たるさ」




拓也はそう言って、二人目の卒業生に電話をかけた。
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