目なし女の消えない呪い
拓也の電話は、ずっと空振りを続けきたが、電話をかけ始めて、八人目、ようやく拓也は目的にたどり着いた。




「火傷で赤くただれた顔の女子生徒……。

ああ、覚えているよ。

そいつはオレのクラスメイトだったヤツだ」





拓也はその一言を聞くと、うれしさのあまり声が弾んだ。




「火傷で赤くただれた顔の女子生徒を知っているんですか?

オレたち、その女子生徒の行方を探しているんです。

何か知っていることはありませんか?」




「その女子生徒を探しているのかい?

そいつは残念なことをしたな。

その女子生徒は、在学中に、突然、行方不明になったんだ」




拓也は山中先生から聞いたことと同じ情報が聞けたことに、興奮して、受話器を強く握りしめた。




拓也は、目なし女の手がかりがつかめることを確信して、受話器の向こう側にいる男性に言った。




「その女子生徒について、知っていることを何でもいいから教えて下さい。

その女子生徒の名前はわかりますか?

もし覚えていたら、その名前をぜひ、教えて下さい」




拓也はまるで祈るような気持ちで、そう言った。
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