目なし女の消えない呪い
拓也はスマホの誤作動に苛立ちながら、仕方なく『目なし女の呪い』のトークを開いた。




【みなさん、私のグループLINEにようこそ】




一番最初に書かれたこのメッセージに、既読の数字が積み上がっていく。




拓也はその数字の増加を驚きながら、見つめていた。




〈 どうしてこんなメッセージを読んでいるヤツが、こんなにたくさんいるんだ?

おかしいだろ?

こんな気味の悪いグループLINEに参加するヤツって…… 〉




【このグループLINEは強制参加です】




目なし女からの次のメッセージが書き込まれた。




【笹原高校生の三年生、全員が参加しています】




〈 何だよ、このメッセージは?

誰かのイタズラ?

そうだとしても、たちが悪すぎる 〉




【このメッセージに既読をつけない人は、私が呪いをかけます】




〈 呪いだって?

こいつは何を言っているんだ? 〉




【私のお気に入りの生徒には、私が直接、その人にLINEのメッセージを送ります】




〈 この目なし女って、誰なんだ?

笹原高校生の生徒か?

それにしても悪質過ぎる 〉
< 4 / 279 >

この作品をシェア

pagetop