目なし女の消えない呪い
美月は目なし女が、まるで自分の目に向かってアイスピックを振り下ろしたような錯覚を覚えて、思わず悲鳴を上げて、目を閉じた。




美月の心臓はドキドキと早鐘を打ち、まぶたの奥に目なし女の映像が焼きついて離れなかった。




〈 目なし女は、誰かに瞳を奪われた人なのかしら?

だとしたら、犯人は誰?

この町の人かしら?

もしかして、笹原高校の生徒?

でも私は、瞳を奪われて死んだ女子高生の話を聞いたことがない…… 〉
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