結婚したいシンドローム=特効薬は…あなた?【完】
「う……ん、まぁ~そうかな?」
照れながら頷くと、一輝が「そうか……安心した」って、嬉しそうに笑う。
その一言で、初めて一輝が雅人さんに嫉妬してたんだという事に気付き、一気に気持ちが高揚する。
彼の言葉で解き放たれた心と体が愛しい人をもっと欲しいと叫んでる。だから、有りっ丈の想いを込め夢中で一輝を愛した。
そして欲望が満たされた後も私達は体を寄せ合い離れる事はなかった。彼の温もりを感じながら、心の中で呟く。
大好きだよ……一輝
汗に濡れた彼の前髪をソッと撫でると、一輝が息を弾ませながら言う。
「やっぱ、通い妻は却下だ。ホタルもこの家を出て、俺と一緒にマンションで暮らそう」
「えっ……でも……いいの?」
「どうせ飯はここに食べに来るんだし、親父さんが寝た後にマンションに帰れば問題ないだろ?それに、下で親父さんが寝てると思うと気が散って激しいエッチ出来ねぇし」
真顔でそんな事言うから、思わず噴き出してしまった。
「よく言うよ。十分、激しかったじゃない」
「はぁ?今のが激しい?言っとくが、あんなのまだ序の口だぞ」
ヤダ、一輝ったら、普段はもっと凄いの?
イケナイ妄想が頭の中を駆け巡り、ゆらゆらと視線が泳ぐ。
「嬉しそうな顔してんじゃねーよ!淫乱ホタル」
「だ、誰が嬉しそうなのよ?」
「お前がこんな好き者とは思わなかったな。まぁ、期待してろ。徐々に馴らして、ホタルを俺好みの妖艶な女にしてやるから」