王子様のままで…
いやゃぁぁ!
そんなある日…。

「サボさん、あの人の声聞こえる!」

「本当だ!カワユスなぁ~」

俺は何かと、あの声を追ってしまうようになった。


バスの中で…

「あの声…マジで癒しだから!この世にあんなショタっぽい人いないって!2次元から出てきたんじゃね?」

「ふ~ん…」

そうやって、俺の言葉を流すのは幼馴染みの千翠だ。

最近、部活帰り千翠に連れられてゲーセンへ行くコトが多かった。

ゲーセンには必ず、あの声の主がいた。


彼は少女マンガの主人公ですか?って言うぐらいにスタイルがよくて…童顔で…メガネで…少し髪が長めで…制服で…萌え要素がいっぱい…


見た目が可愛くて、男子の友達によく絡まれてるし…この人もしかして…〔そうなると、コイツは受けだな!絶対そうだ!〕

女の子になんて興味ないだろう。

俺は何を考えてるんだ?〔BL!ボーイズらぶ!ホモ!〕

そんなコトない!〔いいえ…ケフィアです〕

俺の頭の中で戦争がおきていた。
< 2 / 23 >

この作品をシェア

pagetop