青空ライン~君が居た青春~

そうしてステージ上では、波瑠ちゃんのソロが終わって、holy way全員で歌うPOPな感じの歌に変わっていた。


「優斗くんも叫びなよ~!」


ノリノリの浩輝くんが僕に叫ぶのを誘ってきた。
……そんな気分じゃないんだけどなあ。


「あ……うん、そうだね。」


僕は一応浩輝くんの言われた通り、叫ぶ。
そうしていると、曲は終わって、ライトがholy wayメンバーを照らして他の照明はすべて消えた。

周りのお客さんも、いっきにシーンとして、風の音しか聞こえない。


「……改めまして、今日は本当にありがとうございました!」


蒼生さんがそうお礼を言ってぺこっと頭を下げると他のメンバーを頭を下げた。
そのholy wayメンバーに、激励の拍手をするお客さん達。


「今日は皆さんにひとつ、お知らせがあります。」


そう言うのは美緒子さん。
その言葉に誰もが息を飲んだ。

僕はその先を聞きたくないような気がした。
勿論、その先を知りたいけど……でも、聞いたら、嫌なことしか待っていないような気がして……。

僕の気持ちとは裏腹に、話は続く。




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