青空ライン~君が居た青春~
「なんでここに……。というか大きくなったわねー……。」
「それはいいよ!菜津お姉ちゃんこそなんでここにいるの?」
菜津お姉ちゃんと話すのは四年ぶりかな……。
小学校の卒業式の日に、家族で食事に行ったきりだっけ……。
「私はねー、あとで担当の人が来るって言われたんだけど、遅くてねー、色々衣装を見てたの!今から西園寺学院主催のイベントの打ち合わせだから衣装が必要なんだって~。」
え?!
……というかお姉ちゃんもイベントに携わってるの?!
「お姉ちゃん!!そのイベントの打ち合わせ、私も参加するんだけど……。」
「はぁ?!波瑠、アイドルなの?!」
菜津お姉ちゃんは状況が整理できてないらしく、25歳だというのに子供のように慌てている。
とりあえず私はこれでもかというくらい小さい声で私がholywayのハルだということ、西園寺学院のプロデューサー科に通っているということを説明した。
「そっかそっかー、西園寺学院のプロデューサー科に……って……男子校じゃないの?!」
さっきまで微笑んでいた顔が一気に怖くなった。
「い、いや、一応共学なんだけど……私、普通科の女子生徒はいるけどプロデューサー科に女の子がいなくて、実質一人なんだよねー……。」
「男の子にはじゅーーーーーぶん注意しなさいよ!!!」
……なにに注意するのよ?
「はいはい……。」
でもここで反論すると面倒なことになりかねないから、適当に返事をしておく。