青空ライン~君が居た青春~


「クッキーだよ、クッキー。」


「「「クッキー?」」」


「男四人で作れるお菓子……なんて限られてるでしょ?だからここは普通に、クッキー♪」


「まぁそうだな。」


「クッキーならまだ作れそうだよね!」


「なんでもいいけど、早くやらなきゃ日はないぞー。」


僕達には久しぶりの笑い声が響いた。
……懐かしくて、くすぐったい感じ。

やっぱり、四人で居るのが落ち着くんだなあ。
僕は今更なことに気づく。

当たり前なことが、なによりも幸せなことなんだと。
皆といられる時間が、奇跡で、幸せだと。

でも、奇跡は起こるから、奇跡なんだと。

そんな僕達に、ある悲劇がひっそりとちかづいているなんて、誰も知らなかったんだ。



< 434 / 701 >

この作品をシェア

pagetop