青空ライン~君が居た青春~

な、なんでこんなに血が……?!
僕と浩輝くんは、あまりの恐ろしさに顔を青くする。

よく見ると、藤宮さんは赤く血で染まったカッターナイフを持っていて、持っている手も血だらけだった。


「藤宮さん、どうしたの……?!」


浩輝くんがそう叫ぶと、ゆっくりと藤宮さんは僕達の方へと振り向いた。
……その藤宮さんの顔は、すごく恐ろしいもので、恐くて見ていられなかった。


「なんで……なんで私が……。」


ゆっくり、ゆっくりと口を動かす藤宮さん。
僕達の方をギロリと睨んでいる目は、怒りに満ちていた。


「前のプロデューサーと比べられなきゃならないのよ……!」


僕達は藤宮さんの言葉に、ギクリとする。
……波瑠ちゃんと藤宮さんが比べられるって……どう言うこと……?


「ほんと人間って最低で最悪……。あんた達も思ってるんでしょ……?私が無能で口だけなプロデューサーだって!ほんとはうざくてたまんないんでしょ……?!」




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