青空ライン～君が居た青春～

*Ⅰ*年上のりょーちゃん

＊＊＊


｢もう……西園寺学院広すぎでしょ……。｣


午前８時。
私は西園寺学院のアイドル科&プロデューサー科校舎でstill kingのスタジオに向かっていた。
広すぎて、足取りも重くなる。


あー……ここかな。
stillking on studioって書いてあるから間違いないよね。


｢失礼します……。プロデューサーの神里波瑠です……。｣


シーン……。
え、誰もいないの？！

……あ、あんな隅っこでなんかしてる……。

　
｢あのー……。｣


｢……あんた誰。｣


顔を覗きこむと、超美形な男の子、凌さんがいた。
……てか、すっごく無愛想なんですけど。
なんかりょーちゃんに似てる……。


｢プロデューサーの神里波瑠です。｣


そう言うと、明らかに凌さんはビックリした顔をした。