青空ライン~君が居た青春~

皆も無茶してるんだなぁって、その声でわかる。
……辛くて、寂しいけど、でもりょーちゃんのためを思えば、ここで笑顔になるしかないと。
たとえ、作り笑いでも。


「……っ……。ありがとな。」


りょーちゃんは、涙を拭って笑顔で笑った。それは、作り笑いでもなく、本当に笑っていた。


「じゃ……行ってきます。」


変わりない、微笑むと目尻が少し下がる、かっこよくて、可愛い笑顔。
……そんな笑顔が大好きだよ、りょーちゃん。
笑顔だけじゃない。
りょーちゃんっていう人すべてが、大好きで、たまらない……。

貴方の隣にいることは、もうないけれど。
せめて、貴方が大好きな、still kingの隣に、居させてください……。

私は、ただただ小さくなっていくりょーちゃんの背中を、見えなくなるまで見続けた。


「……行っちゃったな……。」


「そうねぇ……。」


そんな会話が、後ろから聞こえるけど、私はなんとも思わなかった。
そしてやっと、泣けたんだ……。


「……っりょーちゃんっ……!」


ただひたすら、貴方の名前を呼びながら。

貴方のおかげで、私は幸せでした。


< 625 / 701 >

この作品をシェア

pagetop