青空ライン~君が居た青春~

「もしもし……?」


――『あっでた!……波瑠ちゃん、久しぶり、元気?』
 

スマホの中から聞こえる優斗くんの声は、まったく昔と変わっていなかった。


「久しぶり、優斗くん。何気に一年ぶりかな?」


――『だね~。波瑠ちゃんはstar - meicarのプロデューサーなのに、いろいろ個人での仕事がおおかったから……会えないもんね~……。』


そう言って寂しそうに笑う優斗くん。


――『まぁでも、明日やっとstar - meicarのプロデュースを波瑠ちゃんが見てくれるってことだからね!……そんなわけで今日掛けてみた!」


優斗くんにしたら、何気ない電話かもしれないけど、寂しさを感じていた私にとっては、描けてくれたことが素直に嬉しかった。


「別に、明日会えるのに。……でもありがとう、ちょっと一人で寂しかったんだ~。」


――『僕も一人だし毎日寂しいよ?!……えへへ、今日はもう遅いし……また明日ね、おやすみ!」


「おやすみ。」


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