青空ライン~君が居た青春~


「まぁ、あの子達のことだから……波瑠に関係のあることだとは思うけどね?」


「私……ですか?」


「ええ♪あの子達……波瑠のことが大好きなのよ~?」


そう言って、川村社長は嬉しそうに微笑んでいた。
もしかして皆、わかってたのかな。
私……ほんとダメだなぁ……っ。
皆に心配かけて、勝手に一人で決めて。
そして、こうやって川村社長の前で泣いて。

「もう、泣かないの。……きっとあの子達は……別に最後の時に顔をみなくてもいいって思ってるんじゃない?……どう頑張っても、波瑠の悲しみと同じ気持ちになることはできないから。」
  

……きっと川村社長もわかってたんだな。
私が、りょーちゃんの最後の時に……会いに行かないって。
そのかわり……優斗くんと一緒に、モデルの仕事を引き受けて、りょーちゃんの仕事の片付けをして。

そりゃ、バレちゃうよね……。


「ほーら、しっかりしなさいよ!もうすぐ本番よ♪……あの子達が作ったライブ、ちゃんと観るのよ?」


川村社長は、真っ直ぐな瞳で私をみて……背中を押してくれた。


「……っはい……!」




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