Cherry



それから、私は大人しく漫画や雑誌を読んで何日か過ごした。



そして、いつものように今日も病院のベッドでゴロゴロしながら漫画を読んでいると、いつもよりも真剣な顔をした悠斗が入ってきた



「美優、明日からの治療についての話が
あるから聞いて」


忘れてた……
明日から抗がん剤治療が始まるんだ……
一気に気持ちが暗くなって涙が出てくる



すると、悠斗は私の頭を撫でながら話を始める




「こないだの検査結果よくなってなかったから明日からは前回より強い薬を使って治療するから。辛いと思うけど美優なら頑張れるからな!!」



頭を撫でてくれた悠斗の手を振り払ってしまった



「……ヒクッ やっ 頑張れない ヒクッ」



悠斗は何も悪くないってことはわかっているけどあんなに苦しい思いをしたのによくならない病状にイライラしてしまう











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