君と私の秘密の恋


「やあ、梨乃ちゃん。今日はわざわざごめんね」

「いえ・・・」

「ん?どうしたの?何か、困りごと?」



さっきの女の人の事がまだ気になっていた私の様子に気づいた社長さんは首を傾げ尋ねる。
私は少しためらいながらも、一応耳に入れておいた方がいいかもと思い口を開いた。



「あの、下で女の人に出会って」

「女の人?」

「はい。入口のところをうろうろしていた人で気になって・・・。その人が、KAEDEの姿の楓くんに似ていて。似てると言っても、年上の人で、KAEDEが歳を重ねたような・・・」

「え・・・?」




社長さんの表情が引きつる。
なにか、変な事を言っただろうか。

もしかして、知っている人だったのかな?




「その人は、なんて・・・?」

「え、あ・・・。KAEDEに会いたいって言ってました。あ、でも、不思議なことを・・・」

「不思議なこと?」




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