君と私の秘密の恋

どんな写真が撮れたんだろう・・・。
気になって、見てみたいと思った。

それでも、声をかけるのは憚られた。




｢・・・こっち、見んな｣

｢えっ・・・｣




カメラに向ける表情はとても柔らかかったのに、私に向けられた言葉はひどく冷たくて。
戸惑って視線を彷徨わせると、不機嫌そうに睨まれた。




｢言いたいことがあるなら、言えば？｣

｢あ・・・、あ、の・・・・｣




言ってしまっていいだろうか。
なに言ってるんだと、呆れられないだろうか。

初対面で、名も知らない相手に。


挙動不審な私が、そんなことを言っても変に思われるだけかもしれない。
現に、私は今だってこんな離れた場所にしかいれないのに。


でも。




｢見たいんです、写真・・・・｣



勇気を出してそう言った。