私を本気にさせないで
それでも大森君はキスをやめてくれなかった。
それどころか徐々に深くなっていくキスに、思考回路は絶たれていく。

ここが沢山の人が行き交う歩道だとか、同じ会社の人が見てるかもしれないとか。
そんなこと一切考えられないくらいのキスに、溺れていく――……。

彼の舌が口内を支配していくその頃には、もうなにも考えられなくなってしまっていた。

ただ彼のキスに溺れていたい。
ずっとこのままでいたい……その一心で気付けば両手は彼の背中をに回されていて、より一層彼と距離は縮まっていた。


誰くらいの時間、歩道で彼とキスを交わしていただろうか。
お互い息は上がってしまい、唇が離れた今も顔が火照ってしまっている。
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