私を本気にさせないで
どうしたらいいのかいよいよ分からなくなってしまった時、見兼ねたように大森君は大きく息を吐き、私の両肩を掴んできた。

その行為に驚きすぐに大森君を見つめれば、怒りを含んだ真剣な瞳で真っ直ぐ私の瞳を捉えていた。

「なにもかもひとりで背負わないで下さい。つーか自分が弱っている時こそ、俺を頼って下さい」

「大森君……」

どうしよう。
今が緊急事態だってちゃんと認識しているのに、胸が高鳴って仕方ない。
だってそんな台詞、反則すぎるよ。

弱っている私には反則すぎる。

私の心を軽くする言葉に、張り詰めていた緊張の糸が解れていくようだった。

本当は不安だった。
だって今から全員にひとりで連絡をしなくちゃいけないことを考えると、不安で仕方なかった。
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