無口なセンパイに恋した仔羊
2.急接近は危険信号⁈
「…るせ」

その声に、何となく聞き覚えがある。

そんな事を思っていると、ムクッと起き上がり、私を見下ろした。

「◯×△◽︎…⁈」
「…言葉になってねえ」

不機嫌にそう言ったのは意中の人。

…進藤琉偉。

「な、なんで」
怯えたように呟く。

「…井上お前より背が低いのに、苦労して歩いてたから、声かけたら、あいつ、お前をオレに押し付けてさっさと帰りやがった」

ひ、ひ〜、なんてことするの、小春。

「仕方なく連れ帰ってる最中、タクシーの中で暴れるわ、部屋に連れ帰ったら連れ帰ったで、抱きつくわ、離さねえわ、き…」

マシンガントークが、そこでピタリと止んだ。

「…実は、凄い喋るんですね、進藤さんて」

自分の悪態は棚に上げ、そこを突っ込まずにはいられなかった。
こんなに喋る進藤さん、初めて見たから。

「…たっ‼︎」
そんな私のおでこに、またしてもデコピンが
…痛いです。
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