雨も好き。
「なっちゃん、11月1日、誕生日会来て。」

「ごめん、もうそういうの、やめる。」

そう言って僕の手を振り切った。目も合わせようとしてくれない。

ここで諦めたら、また同じだ。

なっちゃんの手をもう一度掴んで、少し強引にもう一度引く。

そうすると、なっちゃんの細い腕が壊れてしまいそうだった。

そのことに気づいて少しまた力を緩める。

そのかわり、声には力強さをつけて。

「僕はやっぱりなっちゃんが好きだ。でも、なっちゃんの気持ちがどこにあってもいい。だからさ、今までみたいな幼なじみにはもう戻れないの?」

やはり目をそらしたままのなっちゃん。

「日曜日の17:30に、家で待ってる。」

そう言ってなっちゃんの手を離して、背中を向けた。
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