雨も好き。

瑛星side

「はぁー...」

カフェに一人取り残された俺は、うなだれた。

そうしていると、後ろから声がかかる。

「お兄さん、ひとり?相席いいかしら。」

「あ...まぁ。」

そう言って顔をあげると、目の前にいたのは春花だった。

「お前、なんでこういう時に....」

すると、2人分の食事が運ばれてきた。

「ひとりで2人分食べる気?」

そう言って遠慮なくパスタを口に運んでいた。

「だいたいね、チケットを私から買った時点で、ルートなんかほぼ一択。そんで、あんたがこうなることもだいたい読めるのよ。」

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