雨も好き。
こんなところに翔ちゃんが助けに来るはずもなく、というよりここに翔ちゃんが来たらある意味緊急事態悪化なんだけど。

部活が午前で終わると、もちろんその後すぐに捕まった。

結局特に仲のいい4人で、近くのファミレスへ。

「で、どうなのよ。」

うっ。

「イケメン二人に挟まれて、選び放題じゃん、いいなー。」

「そんなんじゃ...!!」

「でも、ふぅん、古賀翔馬かぁ。
もう付き合っちゃえよ!」

...こいつら、完全に面白がっている。コノヤロウ。

「ていうか、もう付き合ってるとか!?」

きゃあきゃあと声が上がる。

「違うってば!!」
そう、そんな誤解をされては翔ちゃんに失礼だ。
《あのとき》の翔ちゃんの迷惑そうな顔を思い出す─
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