幸せ行きのチケット
トイレに入ろうとした時、ちょうど鏡の前でメイクを直していた子達の声が聞こえた。

「なんかチョーびっくりなんだけど〜。」

「何がぁ〜?」

「3組のさぁ、真鍋祐輔いんじゃん?なんか、朝車にひかれて病院行ったらしいよぉ〜。」

「うそマジ〜!?ちょ〜可愛そう。」

私は信じられなかった。

祐輔が……車にひかれた?

すぐトイレから出て3組へと急ぐ。

教室では、一部の女子が泣いていた。

祐輔といつも仲がいい小林君までも頭を抱えている。

本当に………祐輔が…?

私はその場に座りこんだ。

まだ信じられなくて涙なんかでない。

ただ一点を見つめていることしかできなくて、立ち上がる気力もなかった。

どぅしよう……。

祐輔がもし………。

嫌だ!考えたくないそんなこと。

次の瞬間、私は衝動的に走り出した。

足は職員室へと向かっていた。

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