幸せ行きのチケット
「先生!」

職員室のドアを強く開け、荒々しく中に入っていった。

「工藤、職員室では静かにしろ。」

注意なんてどうでもいい。

「先生。……祐輔はどこ?」

3組の担任に問い詰める。

「…真鍋は学校にこれそうにない。」

「分かってる!だから病院どこ?祐輔のいる病院は…どこ…なの?」

なぜかこんな時に涙が出てしまった。

涙が次々に溢れ出てくる。

どうしても祐輔に会いたい!

今すぐ顔をみたい!

その想いが伝わったのか、少しの間を置いた後に、先生は黙って紙に何かを書いてくれた。

「今日は早退ということにしたる。」

先生から紙を受け取り、私は深々と礼をした。

職員室を出た私は、スポ大の時よりも早いんじゃないかと思うぐらい全力で走った。

そしてまた、一滴の涙が頬を伝ってこぼれ落ちた。



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