幸せ行きのチケット

重なる想いと別れ

病院に着くと、私は真っ先に近くにいた看護師さんのもとに走った。

「走らないでくださいね〜。」

「すいません。あの、ここに真鍋祐輔という人が運ばれてきませんでしたか?」

まだ生きてるよね。

……バカ。何勝手に殺してんだよ。

………バカ…。

「あ、真鍋さんね。あの子は確か………207号室だったと思うわ。」

207号室……。

軽く会釈をし、すぐにその場所へと急ぐ。

まだ生きているんだよね。

…………祐輔。

祐輔………祐輔……。

207号室の前に来た時、私はすぐにドアを開けることができなかった。

怖かった。

もし立ち上がることすらできない状態だったら。

切断とか…。

意識が戻ってないとか…。

そんな考えが私を引き止めてしまい、私はドアを開ける勇気を無くしてしまった。

怖い。

でも…………会いたい。

私はゆっくり深呼吸をし、ドアを開けた。

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