男のジャンル
少し遅くに帰宅をすれば、大通りのど真ん中、陰の世界のチラシを持ってしきりに話をかけている連中が。

揃いも揃って髪を金に染め上げて、腰よりもはるか下でベルトをしめた彼らは、昼はきっと遊び回って、夜になればこうして女を呼び止める。

飲む、打つ、買うの代名詞、それで意外と食っていける。

しつこく追いかけられたので、しつこく逃げて歩いたら、やっとのことで身を引いた。


その横を、まるでそんなものいないかのように、スーツに鞄の会社帰りが酒に酔いながら通り過ぎていく。

朝はきちんとしてきただろうに、もはやこの時間ともなれば、『酒は飲んでも呑まれるな』。

こんな文句は通用しなくなる。


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