Rose of Blood 【リメイク版】
……ん?あれって……
「シエル?」
窓から見下ろす視線の先にはシエルと知らない女性が向かい合う様に立っていた。
真っ白な肌にグラマラスで品のある体をしている女性。その女性のウェーブのかかった髪の毛は風に靡き、太陽の光でキラキラと輝いて見えた。茶色い髪の毛のところどころに金色の髪の毛が混ざっている様に見える。
彼女はきっと純血のお姫様……だ。
絶世の美女と聞いていたが、想像以上の美貌にただ茫然となった。
女性はシエルに顔を近づけるとそのままシエルと唇を重ねた。
咄嗟にカーテンを閉め俯いた。カーテンを掴む手が震える。
さっきとは違う胸の痛み。苦しい。さっきよりも痛い……胸が、痛いよ……。このまま心臓が止まってしまいそうだった。
いつかは身を引かなきゃいけないって分かってる。分かってるけどこんな__!!
「こんなに早く見たくなかった……っ。」
心の準備もできないまま現実を目の当たりにするなんて思ってもいなかった。
私じゃない。シエルはあのお姫様と結ばれる。本当に邪魔なのは私。
「シエルっ……。」
涙が止まらない。
私はうずくまったまま暫くその場を動く事が出来なかった。
「シエル?」
窓から見下ろす視線の先にはシエルと知らない女性が向かい合う様に立っていた。
真っ白な肌にグラマラスで品のある体をしている女性。その女性のウェーブのかかった髪の毛は風に靡き、太陽の光でキラキラと輝いて見えた。茶色い髪の毛のところどころに金色の髪の毛が混ざっている様に見える。
彼女はきっと純血のお姫様……だ。
絶世の美女と聞いていたが、想像以上の美貌にただ茫然となった。
女性はシエルに顔を近づけるとそのままシエルと唇を重ねた。
咄嗟にカーテンを閉め俯いた。カーテンを掴む手が震える。
さっきとは違う胸の痛み。苦しい。さっきよりも痛い……胸が、痛いよ……。このまま心臓が止まってしまいそうだった。
いつかは身を引かなきゃいけないって分かってる。分かってるけどこんな__!!
「こんなに早く見たくなかった……っ。」
心の準備もできないまま現実を目の当たりにするなんて思ってもいなかった。
私じゃない。シエルはあのお姫様と結ばれる。本当に邪魔なのは私。
「シエルっ……。」
涙が止まらない。
私はうずくまったまま暫くその場を動く事が出来なかった。