COLORS 青の章「開かない窓」
「ま~た物品庫の整理か」

塔子は山になったファイルにうんざりしながら、
窓に目をやる。

今日は開くかしら?

ガチャ。

後ろで鍵のしまる音が聞こえた。

振り向くと内藤が真剣な表情で立っている。

「あの、内藤さん・・・」

「この前の返事聞かせてくれる?」

「あの、私、内藤さんのことはそんなふうに見れなくて・・・」

内藤が足早に近づいてくる。

塔子は後ずさり窓を背に立ちすくむ。

やだ・・・怖い。

「君は今までの中で一番なんだ。いい返事聞かせてくれるよね?」

内藤が塔子の肩をつかむ。

「いや!」

内藤は塔子に近づく、塔子は激しく抵抗する。

ブチ・・・ン!

コロコロコロ・・・。

「あ、指輪!」

塔子の首にかかっていた指輪がチェーンからはずれ床を転がっていく。

欠けた指輪。

ずっと前に欠けてしまった指輪。



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