僕は、君が好きです。

1章②-泰詩~ずっと好きな子~vol.4

~泰詩side~


「泰詩はよー。」

茶髪の髪の毛にピアスをした

見た目がチャラい男子が

俺の席の後ろに座ってる。

こんな感じだが

俺の親友の佐伯隆司(さえきりゅうじ)だ。

「おは。」

「なになに今日は真凛ちゃんと

一緒じゃなかったの?」

「途中まで一緒だったけど。」

「ケンカでもした?」

「別に?そんなこともないけど…」

「泰詩も相変わらずだなぁ~。」

「何が?」

「何がって、泰詩……

お前最近は、やたらモテるんだから

彼女作ればいいじゃん。」

「はぁ?何でだよ。

しかも最近はって…。」

「ハハハ!わりぃ。

いや、中1の時は背が小さくて

こんなんじゃなかったじゃん。」

「今、キャーキャー言ってる

女子に見せたいよな。」

「隆司…うるさい。」

俺はカバンを置きながら隆司を見た。

「彼女でも作れば真凛ちゃん、寂しくなって

好きになってくれるかもよ?」

「なんだそれ…意味わからん。

しかもかなり安易だな。」

隆司を見ながらため息をつく。

「泰詩が真面目すぎなんだよ!

練習だと思って誰かと付き合ってみろよ?」

「嫌だね。」

「真面目くんだね~。

ちょっとはさぁ遊べよ。」

「お前が軽すぎなんだよ。」

隆司は椅子に寄り掛かりながら

俺の顔を見上げた。

「じゃあ、早く言っちゃえよ。」

「はぁ?何だよさっきから…。」

「泰詩がもたもたしてるからだよ~。

いつまでも、隣にいてくれないよ?」

隆司が笑いながら俺を見ている。

「……ほっとけよ。」

俺は確信をつかれたせいか

そう言うのが精一杯だった。

「拗ねるな、拗ねるな(笑)

まぁ、あんなに可愛い女の子に

毎日すり寄られたら

他の女子なんか無理か…。」

「初めて真凛ちゃんを見た時は

衝撃はしったもんなぁ~。」

「何で泰詩といつも一緒にいるのか

意味わかんなかったし…。」

「悪かったな…意味わかんなくて。」

そう言って俺は目を細めた。

「ウソウソ…!俺が初めて見た泰詩は

背が低くて眼鏡とかしてひ弱な感じで…。

何かオタクっぽかったからさぁ。」

「泰詩の隣の美少女が

浮いて見えたんだよ。」

「でも…やっぱDNAだよな。

兄貴に似てイケメンくんに成長して

お父さんは嬉しいぞ~。

今なら眼鏡かけててもイケメンだから

安心しろっ!」

隆司が笑って俺の肩に手を掛けた。

「何がお父さんだよ!

お前は誰目線なんだよ?」

俺は隆司を冷めた目で見る。

「あーいいなぁ~。

真凛ちゃん可愛いなぁ。」

「俺にくれ!!」

「俺のじゃねーよ…。」

隆司はさっきから面白いオモチャを

見つけたみたいに目がキラキラしている。

完全にからかわれてるな…俺。

「なぁ、知っていた?真凛ちゃん

今、男子の間で学年No.1らしいよ?」

「学年No.1?」

「そっ!今、男子の間で流行ってるやつ!

確か…可愛い女子格付けだっけ?」

「はぁ?くだらないことしてんな。」

「お前なぁ、男のロマンを

否定すんなよ~。」

「ロマンね…。」

俺は呆れた視線を隆司に向ける。

隆司はそんな事気にせずに続けた。

「だって、あの可愛さだもん!

色が白くて、ちっちゃくて

くりくりおめめで…。

赤ずきんちゃんって感じ?」

「赤ずきんちゃん?」

「そう、似合うぜきっと。」

隆司は顔の前で親指を立てて見せた。

「お前、危ない奴だったんだな。」

「何とでも言うがいい!

とにかく、マジで可愛いじゃん。」

隆司は指でカメラのファインダーの

真似をして真凛に向けている。

俺もつられて真凛を見ると

真凛は、黒板を掃除していた。

薄水色のネクタイに

真新しい紺のブレザーと

青と水色のチェック柄のスカートが

よく似合っている。

そりゃあ…俺だって

それくらいは知っている。

真凛がかなり可愛いこと。

出会った時は俺も衝撃を受けた。

それに性格もいいから

皆に好かれた。

高校に入って中学の友達が

殆んどいないけど

きっと真凛ならいっぱい友達が

できると思う。

真凛は色白で華奢で小さくて

黒目がちな大きな瞳が印象的だ。

近くで見ると睫毛が長くて

綺麗な形の桜色の唇…。

その顔立ちは可愛らしく

笑顔がとても愛らしい。

…俺の好きな子。

俺はずっと真凛を見てきた。

だから…

真凛に変なちょっかい出すやつは許さない。

そのために兄貴がいる高校は嫌だったけど

真凛が行くから俺もここにした。

まぁ、ほんとは真凛に一緒の高校受けよう

っていつもの笑顔で言われたからだけど…。

「俺、中学の時一回も同じクラスに

なったことないからさぁ、

真凛ちゃんの可愛さを再確認してるわけ。」

隆司が今度は手で双眼鏡の真似をしながら

真凛を見ている。

「でも…お前らお似合いじゃん?」

隆司が茶髪の髪の毛を触りながら

ニヤニヤしてる。

「からかうなよ。」

「いや、マジで!」

「でも最近の泰詩くんはモテるから

逆に真凛ちゃんが

嫉妬されちゃったりして…。」

「は?何それ…。」

俺はキョトンとして隆司を見た。

「そのキョトン顔…女子が見たら

ヒーヒー言いそう…っ。

まぁ泰詩、人気だからなぁ~、

男子もお前の事を好きってヤツ

いるみたいだし…。」

「はぁ?男子?!」

「だって…泰詩くん美男だから。」

「キモいからっ…!」

そう言って俺の顔を触る隆司の手を

振り払った。

「マジな話…

女同士ってけっこう恐いらしいよ?

姉ちゃんがこの前言ってた。」

そう言って笑う隆司を見ながら

俺は隆司の言っている事が

よくわからなかった。

真凛はいつも可愛くて…皆に人気で…でも

俺の傍にいてくれた。

そんな真凛が俺の傍にいたら嫉妬されるって…

そんな事…あるはずがない。

真凛は高嶺の花で

俺は彼女に似合う男になりたくて

必死なんだから。
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