Hospital waste
そんなスタンロッドを手に廊下を警戒しているという事は、既にアレックス達が脱走した事は知られているらしい。

無理もない。

獣を仕留めた時に発砲しているのだ。

銃声で筒抜けだろう。

「ここで待っていろ」

シエラをその場に隠れさせて、アレックスは静かに歩き始める。

腕っ節になら自信がある。

幾ら激務とはいえ、なまっちろい看護師二人程度、あっという間にのしてやる事が出来る。

音を立てず、看護師の一人の背後に忍び寄ったアレックスは。

「!?」

看護師が振り向いた所で強烈な右フック!

アレックスに気付いたもう一人の看護師が、スタンロッドを振り上げて殴りかかってくるが。

「おわっ!」

彼はその腕を肩越しに摑み、一本背負いで廊下に叩きつけた!

< 42 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop