Hospital waste
「それで増長して、人体実験や動物実験で命を粗末にする事も許されると勘違いしたか?」

『粗末になどしていないさ。これは発展の為だ』

「医学のか?」

『いや』

アンドレイは喉の奥で笑った。

『私の発展だ。更なる高みにのぼる為のな』

「もういい。分かった」

アレックスは早々に話を打ち切る。

この手合いとは、まともな議論にならない。

自分の悪行が如何に正当なものか、つらつらと口上を述べるだけ。

そこには無論正義などありはしない。

ただの自己弁護に過ぎない。

聞くだけ時間の無駄だ。

『まぁ聞きたまえよ』

アレックスの拒絶も無視して、アンドレイは一人語りを始める。

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