境界線


それからも、関係を続けるにつれて境界線が増えていく。


車には乗るけど、助手席には座らない。


これは助手席に座らせたがる春樹に対して
私が引いた境界線。


だって見られたら、私のクビが危うい。


そのほかにも

お互いの部屋や男には干渉しない。


会うのは必ずホテルだし、私が付き合う男や
春樹の婚約者である社長の娘さんのことを聞くこともしない。

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