ラブコメの神様、微笑んで!
 
 グググ、と容赦なく無理矢理に頭を抑えられ捻られて、グラウンドに向けられた。

 こいつら僕が男だからって…

 イライラしながらも、B組女子がキャッキャと騒いでいるそこへと、目を遣ると、




 ──ゆるくウェーブのかかった明るい栗色の髪の毛、ほんのりピンクがかったチーク、マスカラ要らずのふさふさの睫毛、


 背は低くて、ちょっと幼い感じの顔で、巨乳。


 …女子が嫌いとかそういうのを前提にしても、多分可愛いんだと思う、ああいうタイプの子って。



 しかしながら、ルックスのことは、割とどうだってよかった。



 ただ僕は、


 その子が、群がる女子の団体から一人外れて、ぽつんと突っ立っていることが、ただただ気にかかったのだった。


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