イジワル同居人は御曹司!?
「ごめん、遅くなっちゃった」

「ん、大丈夫」

桜井は二コリと笑みを浮かべる。

ああ、この笑顔。やっぱり癒される。

「じゃあ、部長会前に軽く打合せしとくか」

オッケー、と言って空いている打合せスペースに向かい合って座る。

「この間桜井が提案してくれた通り、自社HPと連動させる項目も追加しておいた」

「そうしたら一元管理が出来るもんな」

「となると、システム会社は現行うちのHPを管理しているEPIC社へ製作を依頼することになるのかな?」

桜井は口元にボールペンを当てがいうーん、と考え込む。

「まぁ、そうなるかな。EPICならオンラインサイトのシステム構築もお手のモノだろう」

フト視線を上げると桜井と目がバチリと合う。

「今日は化粧してるんだ」

大きな瞳が私の顔をジッと見据える。

「今日は部長会だからね。女子力を駆使してはんなりかますわ」

「いいじゃん、いつも化粧してたら綺麗なのに」

桜井は恥ずかしげもなく言ってのけると、ニッコリ笑った。

思わずこっちが赤くなってしまう。

「今は関係ないでしょ」

なぁんて口では素っ気ないことを言ってるけど心の中ではガッツポーズを作る。

明日からはきちんとお化粧しよう。

私は不謹慎にも心の中でこっそり誓うのであった。
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