イジワル同居人は御曹司!?
「あまり頭は良くない、けど努力家だし、完璧な美人でもない、けど笑顔を見ると元気がでる。紗英の話は大抵くだらない、けど他愛もない会話をするのは楽しい」

…なんか、イマイチ感動出来ないのは何故だろう。

「だけど今は個人的な問題を抱えていて、沙英の気持ちを受け入れるのは難しい状況なんだ」

「どんな問題だって、構いません。私は奏さんと一緒にいたいです」

一気に顔が熱くなる。きっと緊張のあまり引き攣って変な顔をしているだろう。

だけど奏さんから視線をそらさず、ジッと茶色い瞳を見つめる。

「奏さんが借金まみれだったら一緒に鼻水流して働きます!」

「汗水な」さり気なく訂正される。

「バツイチ子持ちでもバッチ来いです!」

「結婚すらした事ない」

奏さんはうーん…と唸り、首を傾げる。

「俺の個人的な問題ってのは、そうゆう類のものじゃないんだ」

まさか…!と言って私は大きく目を見開く。

「不治の病ですか?」

奏さんがこの世からいなくなるなんて、そんなの嫌だ…絶対に…

想像しただけで私の両目から再び涙がボロボロ溢れだす。

「そしたら私は後を追います!」

奏さんの腰にしがみつき、私はおいおい泣きだした。
< 218 / 328 >

この作品をシェア

pagetop