イジワル同居人は御曹司!?
「今手がけているオンラインサイト再構築案件には俺がコンサルタントとして携わっている。そこで収益を上げられるビジネスモデルを構築し、手土産を持参した上で会社に入りたいんだ」

なるほど、と言って最もらしく頷くと、考え込むポーズを取る。
とんだたぬきジジイだ。

「どーせうちの会社にコンサルタントを依頼したのだって、その為だったんだろ?ご丁寧に俺を指名までしてくれて」

「バレてたか?」
ジジイはニヤリとふてぶてしい笑みを浮かべる。

「バレバレですよ」
新巻が涼しい顔で突っ込んだ。

「お前の言う通り半年待とう」

但し、と言ってジジイは言葉を繋ぐ。

「その間に紗英ちゃんにもきちんとプロポーズをして結婚の手筈を整えておけよ」

でた。

ジジイの妙なポリシーが。

「お前が行動しないなら、こちらから手を回してもいいんだがなぁ」

ジジイはゆったりと煙草の煙を燻らせながら言う。

しかしその瞳が狡猾にキラリと光る。

これは…脅迫だ。

「沙英はプロジェクトに必要な人間だ。俺と結婚して今仕事を辞めさせるわけにはいかない」

ジジイは目を細めて何やら思案している様子だ。

「うちに嫁に来るとすれば、ただの綺麗なお嬢さん、よりもある程度実績を作らせた方がお飾りになっていいかもしれない」

こうゆう結婚すらも打算で進めようとするところがジジイが曲者たる由縁でもある。

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