The Ordinary Youthーありきたりな青春ー



「おいおいおいー。
ミサキに話しかけられてどうだった?」

またか。

「何もなかったじゃん。
見てたくせに。」

レンはひひっ、と笑って
すっかり溶けきったカキ氷を飲んだ。


ーーヒュウー、ドンッ!
花火が、上がった。
まだ、暮れ切っていない夜に
明るい火が上る。
小さいものや、大きいもの、単色。
少し凝った色鮮やかなもの。
一瞬で散っては、次々に上る。
やがて夜が紺になる。
星に映える、花火。
レンも立野も何も言わずに、
夜空を見つめる。
確かにここは、特等席だ。
人は大勢いるものの、空一面見渡せる。
レンは気が利く。こんな場所も知ってる。


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